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睡眠呼吸障害について

睡眠呼吸障害について

睡眠障害にはいろいろあります。(ふくおか睡眠クリニックでは主に太字で記された疾患を対象としています。)

  • 十分に睡眠をとったつもりでも、起床後の昼間にも眠気が生じるもの
    (代表例:睡眠時無呼吸症候群、ナルコレプシーなど)
  • 不眠が主な悩みのもの
    (代表例:レストレスレッグ症候群(ムズムズ脚症候群)、周期性四肢運動障害)、その他に更年期障害による不眠など)
  • その他(睡眠・覚醒リズム障害(時差ボケなど)、睡眠時の異常行動(夢中遊行など))
    身体疾患・神経疾患に伴うもの、精神疾患に伴うもの(うつ病など)

この中で睡眠時無呼吸症候群は働き盛りの年齢層に大変に多く、成人病へ発展して健康を損ない、職場での作業能率を悪化させるばかりでなく、自動車事故などの危険にもつながります。このように睡眠時無呼吸症候群は患っておられるご本人の問題だけではなく、職場・社会的にも大きな問題です。適切な治療が望まれる所以です。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)

呼吸に必要な肺への空気の通り道(上気道)が睡眠中に狭くなり、あるいは閉塞して、呼吸が一時的にできにくくなる状態です。 呼吸ができにくくなり苦しくなると、睡眠が浅くなると同時に呼吸が元に戻ります。しかし、再び睡眠が深くなると、呼吸が苦しくなり、睡眠が障害されるサイクルが繰り返されます。特に肥満や顎の小さい方に多い病態です。主な症状は睡眠中の大きないびき・時々呼吸が止まる、寝つきはよいが熟眠感がない、睡眠中に息苦しくなり、目覚めることがある、夜中にトイレに行く、起床時に眠気、だるさ、頭痛などがある、などです。

重症になると、脳梗塞、心筋梗塞などの危険な合併症を引き起こす危険性が高くなるので、早めの治療が望まれます。携帯型モニターでもかなりの精度で診断できますが、正確には終夜睡眠ポリグラフ検査が必要です。治療はCPAPが最も効果的です。

周期性四肢運動障害

睡眠中に四肢、とくに下肢が周期的にピクつくことで睡眠を障害する病態です。 ピクつきは20〜30秒間隔で、規則的なことが特徴です。 成人の約10%に見られ、比較的多い疾患ですが、多くの方は気づかないまま過ごしているようです。 ピクつきがひどくなると睡眠障害もひどくなり、十分な睡眠時間をとったつもりでも昼間の眠気などの症状がでてきます。 治療は薬物療法が主です。診断には終夜睡眠ポリグラム検査(PSG検査)が必須で、携帯型モニターでは診断できません。

レストレスレッグ症候群(ムズムズ脚症候群)

安静時に、主として足に、不快なムズムズするような感覚があり、動くと不快な感覚は消失することが特徴です。症状は夕方〜夜間にみられ、入眠を妨げます。 薬物療法が主な治療方法です。

ナルコレプシー

ナルコレプシーは日中の著しい眠気(Excessive daytime sleepiness , EDS)と情動脱力発作(カタプレキシー)、入眠時幻覚、睡眠麻痺などの症状をもつ睡眠障害です。10〜20歳代に発症することが多く、人口の0.16〜0.18% 程度にみられると言われています。

診断は

(1)少なくとも3ヶ月の間、ほとんど毎日、日中に起こる居眠りまたは睡眠への逸脱、

かつ

(2)強い情動に伴って突然に両側性に起こる姿勢筋緊張の喪失(情動脱力発作)

の症状が基本になりますが、PSG検査での特徴的な所見(睡眠潜時が10分以下、レム睡眠潜時が20分以下、など)が補助診断に利用されます。 また、最近では髄液中のヒポクレチン(オレキシン)の低下も特徴的な所見とされています。

治療は、最近modafinil(商品名:モディオダール)が利用できるようになり、日中の眠気には効果的な治療方法となっています。

用語の説明

睡眠発作 日中、突然に耐え難い眠気に襲われるという発作。
情動脱力発作(カタプレキシー) 怒り、喜びなどの感情が昂ぶった際、突然に抗重力筋が脱力するという発作。
入眠時幻覚 睡眠発作により睡眠に陥った際、及び夜間の入眠時に現実感の強い幻覚を見ることがある。
睡眠麻痺 いわゆる金縛りと呼ばれる症状。開眼し意識はあるものの随意筋を動かすことができない状態。

その他

  • 更年期障害による不眠
  • うつ病による不眠 など